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大阪府衛生対策審議会審答申に対する府職労見解」を発表

2002年9月17日

大阪府立の各病院の公的責任の放棄へ道を開く衛対審答申

1、9月12日、大阪府衛生対策審議会は「今後の府立の病院のあり方、果たすべき役割について」(「報告」)を太田知事に答申しました。衛生対策審議会は、昨年公表された「府行財政計画案」で、「民間との役割分担等を踏まえ、病院ごとの診療機能の見直しや運営形態の変更をも視野に入れた検討をすすめる」とする内容の諮問を受け、「府立の病院のあり方部会」を設置し、1年かけて審議してきました。
 「報告」では、府内全域を対象として府立の病院が担うべき医療分野を「広域行政医療」と位置づけ、16の医療課題に整理し、「診療機能の見直しに向けた検討」を行う必要があるとしています。そして身体障害者福祉センタ−附属病院については、老朽化、狭隘化、療養環境の悪化と幅広い診療科との連携を理由に府立病院と統合すべきとしています。
 また、運営形態については、「経営改善に向けた不断の取り組みを自律的に進める運営形態への転換が不可欠」として、「地方公営企業法の全面適用」と、現在国が導入を検討している「地方独立行政法人化制度」を併記し、経営効率化を図ることを求めています。

不健康都市・大阪からの脱却」のための役割を不問

2、「報告」の第一の問題は、府財政の危機を理由に府民の命に直結する病院部門の公的責任を放棄していることです。「報告」の「1、検討の背景」には、「大阪の健康指標は全国的に見て低い水準」としながら、「不健康都市・大阪からの脱却」のための役割を不問としたことは重大な問題であり、今回の衛生対策審議会・あり方部会の審議が、経済効率のみに終始した議論であったことは歪めません。
 衛対審(9/11)においても、「府民の幸せにつながるという言及が弱い。府民福祉をどうするかが問題」と、委員が指摘しています。しかし、自治体本来の役割である「住民の福祉の増進を図る」立場で、府民の健康実態とその対策についての議論がされないまま、「診療機能の見直し」や「運営形態の変更」を迫る「報告」は、自治体・大阪府の責任を放棄することを容認するものです。

 第二の問題は、「診療機能の見直し」で「高度医療サービスに重点化し、より一層効率的・効果的な医療サービスを提供する」としていることです。府立の病院を利用されている府民(患者)は、高齢化、重症合併化、長期化の傾向にあり、これらの方たちは、複数以上の診療科目の利用を必要とし、また看護にも人員と時間をかける体制が必要です。
  「府立の6病院の間で重複している診療科目を集約」したり、高度専門医療に限定するのではなく、安心してかかれる府民の医療ニーズに応えることが求められています。

 第三の問題は、身障センター附属病院と府立病院を統合することです。身障センター附属病院は、障害の状態を理解し、他の病院では困難な多職種のスタッフが心のケアも含めて治療体制をとっている専門病院です。他の医療機関では治療や受け入れが困難等の理由で転居までして利用されている方もおられます。老朽化、狭隘化、療養環境の悪化が、府立病院との統合の理由にはなりません。現地での建替えと充実を図るべきです。

 第四の問題は、「経営効率のみの追求」で、運営形態の変更を迫ることの問題です。
 「報告」で提案している「地方公営企業法全部適用」や「地方独立行政法人制度」はいずれも、独立採算性が経営原則です。しかも、「報告」は「地方公営企業法全部適用は、運営形態が府から独立ものとなっておらず、地方独立行政人制度ほど経営責任が明確にならないこと、人事・給与制度が管理者の経営の制約になるなどの課題がある」と、より経営効率を促進させようとしていることが推測されます。
 政策医療、不採算医療、高度専門医療を担っていることで、一般会計から繰入金が算入されている現行の地方公営企業法の一部適用の改善を選択肢としない「報告」は、強引に地方公営企業法全部適用か、地方独立行政法人制度の選択を迫るものです。
 昨年府当局が実施した「府立5病院に対する満足調査」アンケートでは、税金から一ベッドあたりに換算して約660万円(2001年度予算)を負担していることに対して、「高度で専門的な医療を積極的に行うために、金額を増やすべき」「民間でできない高度医療を担っているのであれば、現状のままでやむを得ない。」を合わせると6割を超える回答でした。
 この結果からみても、高度医療や府内の医療水準の向上を図るために、より安全・安心・良質な医療を府民が望んでいることは明らかです。

 

府職労は、府立の病院が、府民のいのちと健康を守るという役割を果たすために引き続き奮闘

3、府職労は、この間の衛生対策審議会・あり方部会の審議については、傍聴を重ねるとともに、「あり方部会」委員に対して、医療制度改悪や診療報酬のマイナス改定等によって、府民も医療機関も深刻な事態となっていること、大阪府として、府民に必要な医療を確保することは、地方自治の趣旨から当然であり、公的責任のもと医療の質の低下につながらないようにすることなど、慎重な対応を求めて要請を行ってきました。
 「報告」は、「広く府民等からの意見を聴くこと」の記述や、「おわりに」の項で、@緩和ケアを普及させるためのシステムづくり、A地域における障害者医療の推進等が盛り込まれたことは、一定この間の要請が反映されたものと考えています。
 しかし、「報告」は、診療機能の見直し・縮小や民間経営の手法の導入を提言するもので、公的責任を果たす府立の病院のあり方ではありません。府民のいのちと健康を守り、府の役割を果たすためにも、府民の要望に応え、府立直営で、府立の病院の機能強化をはかるべきです。
 府職労は、府立の病院が、府民のいのちと健康を守るという役割を果たすためにも、その充実を求め、府民とともに引き続き奮闘するものです。