地域住民の命と健康を守りたい 保健師、保健所職員を増やしてください オンライン署名 61,143人分を提出 記者会見で「府職員の定数増」「保健所の職員増と機能強化」を訴え

1月15日(金)府職労は10月1日より取り組んだオンライン署名「保健師、保健所職員を増やしてください」61,143人分(1月14日16時現在)を吉村知事、田村厚生労働大臣に提出しました。(厚生労働省へは15日着で送付済み)

また、記者会見も開催し、オンライン署名を取り組んだ経過や保健所の実態について知らせ、保健師、保健所職員、府職員全体の定数増を訴えました。

署名提出と記者会見には、府民を代表して、NPO法人大阪難病連の松本さん、貝塚市断酒会の北川さん、大阪職対連の藤野さんにも参加していただきました。

10時から大阪府に対し署名を提出し、保健師や保健所職員が切実な職場実態と保健師、保健所職員の思いを訴えました。

署名提出に同席していただいた大阪難病連の松本さんは「難病患者にとって保健所はなくてはならない存在であり、病気は人を選ばないので、難病患者も安心して生きていくために、かつてのように保健所を増やしてほしい」と訴えました。職対連の藤野さんは「保健所職員をはじめ、一人の府職員も命と健康を損なうことがないように府職員を増やしてほしい」と訴えました。

 

緊急時や災害時に対応できる職員増こそ必要

署名提出後の14時からは記者会見を行い、小松委員長が署名提出の報告とオンライン署名に取り組んだ経過や思いについて説明しました。「災害や緊急事態に対応できなくなるとずっと訴えてきたが、公務員は少ないほうがいいという風潮の中、大阪府から返って来る答えはいつも『府民の理解が得られない』『条例で決まっている』というものだった。いま、私たちが声をあげないと、本当に救える命も救えなくなると思い、現場の保健師、保健所職員のみなさんといっしょに声を上げようと取り組んだ」とオンライン署名に取り組んだ思いを話しました。

その後、保健所の仕事内容や現在の逼迫した実態を話し、2000年以降、大阪府内の保健所や全国の保健所が削減されてきた経過を説明、加えて大阪府の場合は職員基本条例によって、職員全体の削減が進められ、緊急時であっても増員できない仕組みも説明しました。最後に、平常時には公務員はより少ないほうがいいと、極限まで職員の削減が進められてきたが、緊急事態や災害時には住民の命と暮らしを守るために、働かなければならず、非常時であっても公務員としての使命が如何なく発揮できる体制づくりを求めました。

 

不全感や葛藤を抱えながら働く毎日、医療機関とともに防波堤となり府民守りたい

引き続いて、保健師を代表して植村副委員長が現在の保健所の状況と保健師としての思いを発言しました(別掲)。そのあと、NPO法人大阪難病連の松本さん、貝塚市断酒会の北川さん、大阪職対連の藤野さんが、それぞれ府民の立場から保健所の必要性などについて発言しました。

記者会見には12の報道機関(テレビ局、新聞社等)が参加し、質問も次々とたくさん出されました。新聞やテレビのニュースでもたくさん取り上げられ、保健所が全国的に削減されてきたことや保健所の実態や職員の声が紹介され、保健師、保健所職員の増員の必要性が報じられました。

府職労は、このキャンペーンを通じて「大阪府職員の定数を増やし、保健師の計画的な採用と増員、保健所職員の定数増」「都道府県の保健所の数と機能を強化するための施策」を求めて、引き続き取り組みを進めるとともに、府関係職員の人員増と労働条件改善をめざし、さらなるキャンペーンを広げていきます。

 

労働組合があるからこそ、「仕方ない」とあきらめずに、声をあげ、変化を作り出せる

「仕方ない」とあきらめてしまわずに、職場から声をあげて、広げて、変化を作り出すことができるのは労働組合があるからこそです。自分の職場と仕事のため、府関係職場で働く仲間のため、労働組合に加入しましょう。

 

【植村副委員長の発言(要旨)】

保健所では感染者の症状や行動歴等の聞き取り、検査対応、自宅療養者の病状確認、受診・入院調整、患者搬送など、その業務は多岐にわたります。感染症チームを中心に保健所職員全員で行っていますが、連日夜遅くまで勤務しており、職員の疲弊は限界にきています。

患者の急増で自宅療養者が増え、悪化の兆候があれば夜でも対応し、状況を確認し、救急隊と連携し、医療機関と調整します。多数の陽性者の方の調査を行いながら、救急搬送するかどうかの対応を同時進行で行わなければなりません。

元日も日付が変わる頃に帰宅し、夜中3時頃に自宅に持ち帰っている携帯が鳴り、自宅療養中にケガをした方からどこの病院へ行けばいいかという緊急の相談でした。受け入れてもらえる医療機関はなかなか見つからず、痛みに苦しんでいる患者さんのことを思うととてもつらくて慌てました。受け入れ先が見つかったのはケガから8時間後でした。

公衆衛生業務は見えにくく、わかりにくいものです。コロナ対応の前から食品衛生や環境衛生、感染症などの広域的業務、精神疾患・難病患者への支援、自然災害への備えにも取り組んできました。新型インフルエンザや災害対応が増えた近年では、このままでは緊急対応できる十分な人が育成できないと訴え続けていました。心配していたとおり府民の方の必要な医療や相談、不安に十分こたえることができない状況になってしまい、日々、不全感や葛藤を抱えながら、疲弊する体と脳に鞭を打って過ごしています。

これからも保健所は、感染症拡大を阻止するために、医療機関とともに、防波堤となって府民を守っていきたいです。

先日、陽性となった30代の男性にホテル療養をご案内しました。「わかりました」と言ったその方が急に気づいたように「ホテルは足りているのですか。僕よりも状態の悪い方や同居家族のいる方がいたら、その方を先にしてもらった方が。僕は少しよくなったし、一人暮らしですし、それにお米もありますから」とおっしゃいました。

私は、受話器を握りしめながら、涙が止まりませんでした。このような住民のご協力があって仕事ができていることを心からありがたく思いました。

私はこれからも府民の方々、お一人お一人を大切にできるような仕事をしていきたいです。感染症は、数年をあけずにまたやってくると言われています。付け焼き刃ではなく、先を見据えた人員体制の構築を急ぐべきだと思います。