大阪府公衆衛生研究所の充実を求める府民懇談会を開催

削減などもってのほかだ公衆衛生研究所の充実を」に実感

健康福祉部に設置されている「公衆衛生研究所のあり方検討委員会」は大幅な人員削減、業務の縮小、労働衛生の見直しなどについて検討、九月下旬に案を提示するとしています。

この様な中で府職労は八月二十三日、森ノ宮のアピオおおさかにおいて「大阪府立公衆衛生研究所の充実を求める府民懇談会」を開催しました。懇談会には府民団体十四機関から五十人の参加がありました。参加者からは、「公衛研の削減などもってのほかだ」「生活の安全に関する要求は多い、先取り的な調査・研究が必要だ」「地球温暖化で熱帯性の感染症が増える。関西の玄関(関空)をかかえる府が責任をもって研究することが大事だ」「運動の進め方に工夫が必要だ」「公衛研の業務をもっと府民に知らせることが必要だ」など多くの意見が出され、「参加して公衛研の大切さがよくわかった」などと共感の輪が大きく広がる懇談会となりました。

「業務の削減、組織縮小は府民の健康危機に対する対応能力を低下させる」

金治府職労委員長は「住民の健康を脅かす事件が相次いでいる中、府民の健康を守る機関として、公衆衛生研究所の充実こそが求められている」 とあいさつしました。公衛研分会の吉田分会長が公衛研が行っている業務を簡潔に説明、「大幅な人員削減を伴う業務の削減、組織縮小は府民の健康危機に対する対応能力を著しく低下させる。府民生活への安全への対処が思うようにできないことは当研究所の職員にとっても何ともやりきれないものだ。削減計画はなんとしても阻止しなければならない」と述べました。つづいて、労働衛生部の熊谷執行委員、食品細菌課の久米田執行委員、食品化学課の吉田執行委員がそれぞれの部門の業務と府民生活との関わりについて詳しく説明し、その大切さを訴えました。

<会場からの発言>

先取り的な調査研究が大切・おおさか市民ネットワーク

公衛研の職員数は今でも足りないと思っている。もっと強化すべきで削減などもってのほかだ。公衛研の充実を求める運動に共感する。一緒に闘いたい。地球温暖化による熱帯の病気の侵入の問題など生活の安全に関する要求は多く、先取り的に調査研究する事が大切だ。私たちの運動に役立つ資料は東京都の衛研の方が大阪府の公衛研より多い。もっと充実して、府の資料が使えるようになってほしい。公衛研は地味だ。もっと派手に府民に知らせるようにしてほしい。

 研究してほしいテーマはいっぱいある・日本科学者会議大阪支部

公衛研に研究してほしいテーマはいっぱいある。事件・事故に対応するには日常的な基礎的研究が大事だ。国の大阪工業研究所が独立行政法人になったが、天下り役人を増やしただけだ。研究員は書類書きばかりで研究どころではない状態だ。地球温暖化が進み、マラリア、デング熱などを媒介する蚊が既に関空でもたくさん見つかっている。広まるのは時間の問題と危惧されている。関空という関西の玄関をかかえる大阪府が責任をもって、今から基礎データをしっかりおさえて研究することが大事だ。花粉症の基礎研究も大事だ、大気汚染との関連についても研究してほしい。

 東京都と同レベルの人員と予算を・全大阪消費者団体連絡会

運動の進め方に工夫が必要だ。食の安全に対する府民の関心が高まっている。食の安全をどう守るのかの切り口を前面に打ち出す方が理解されやすい。情報量が東京都と圧倒的に違う。東京都の衛研のホームページの方が大阪の公衛研のホームページよりはるかに充実している。東京と同じレベルの仕事をするのに必要な人員、予算はどれぐらいかを府民に知らせる必要がある。府民の実態に関する大阪のデータを使いたい。

 健康と環境の関係についての研究が遅れている・大阪から公害をなくす会

人権、安全、健康、環境などが重視され法律や条例ができたのに府民の実態とはかけ離れている。それは行政の姿勢の問題と健康と環境の関係についての研究の遅れが原因だ。最近公衆衛生という言葉が使われなくなってきている。公衆衛生そのものの意義について現場から提言してほしい。

 公衛研と私たちの生活との関わりを広げよう・大阪府保険医協会

結核が流行しており、この問題に取り組もうと考えている。公衛研をいかに活用するか具体的にみえてこない。公衛研での研究が私たちの生活とどう関わるのかの観点での訴えが広がればよい。

 保健所への攻撃と根は同じ、共に頑張る・大阪府保健所支部

保健所の試験検査部門にいる。入所時に公衛研で研修を受けた。レジオネラ検査の時も、ベロ毒素の検査の時も公衛研で指導を受けた。監視員がサンプルを持ち込み公衛研で検査し、その結果で行政指導するなど公衛研と保健所は切っても切れない関係だ。保健所も統廃合の提案がされている。どちらも健康自己責任論に基づく公的責任の放棄で、根は同じだ。共に頑張る。

学生と協力し行財政計画を跳ね返すため頑張る・大阪府職労大学研究所支部

府立の大学を一つに統廃合し、職員数を二十五%削減、独立行政法人化するという案が出されている。最近の学生は環境問題に関心が高いが、研究所の職員が減ると卒業しても働く場所がなくなる。大学は法人化すると学費の値上がりにつながる。学生とも協力して行財政計画を跳ね返すために頑張る。

トータルな運動で全体の流れを変えよう・大阪府職労成人病センター支部

福祉・医療などへの行政の責任放棄をしみじみ感じた。公衛研でのO157や雪印事件では、基礎的な研究が役立った。データを公表しにくい実態があると聞いた。公表せよという運動も必要だ。トータルな運動で全体の流れを変えなければならない。

日頃の研究が危機管理に役立つ・大阪労連

病院の統廃合が進んでおり、国公立がフォローすべきなのに率先してなくしている。一番無駄な自衛隊も日頃から訓練している。消防署も訓練が大切だ。公衛研でも日頃の研究が危機管理に役立つ。九月三日に大阪労連、大阪労働健康安全センター、大阪労災職業病対策連絡会の三者で労働衛生の問題で府に申し入れる。

 広く知らせて公衛研の活用を・大阪労働健康安全センター

労働衛生の問題は民間の労働組合が一番関心が高い。しかし、公衛研の活用は民間労組が弱い。小規模事業所の調査や介護労働の調査などはいろんなところで役に立つ。広く知らせることが必要だ。府職労のホームページにもこういう内容を載せてほしい。

勉強して世論を広げるために頑張る・日本共産党府会議員団

府の攻撃は非常に根が深く、構造的だ。覚悟を決めて闘う必要がある。公衛研が果たしてきた役割を、最近の事件に即して宣伝すれば、『そんなところをつぶすとは何事か』ということになる。労働衛生の問題では労働者や小規模事業所に自分たちの問題だと分かってもらう取り組みが必要だ。共産党の議員団が公衛研のことをよく知っているわけではないので、勉強して府民的に世論を広げるように頑張る。