失政の付けを府民・職員に押し付けることなく原因と責任を明らかにし、府民本位の財政再建を

2008年2月6日

橋下新知事就任にあたっての府職労声明

本日、橋下新知事が就任します。府職労は新知事に対し、地方自治体の使命である住民福祉の増進に全力をあげること、約8万6千人の職員とその家族の生活を預かる使用者としての責任を果たすことを求めるものです。

●財政悪化の真の原因と責任にこそメスを

大阪府は深刻な財政状態にあります。横山知事、太田知事時代を通じてほぼ3年ごとに財政健全化策が出され、事実上のオール与党議会の承認を経て府民施策の切捨てと人件費削減が続いてきましたが、私たちや多くの府民が中止を求めたムダな巨大開発や大企業誘致などの大盤振る舞いは維持・拡大され、借金は減るどころか5兆円に膨れ上がりました。
しかし、この明らかな失政の原因も、それを推進した知事・議会・歴代幹部の責任も明らかにされず、府民施策、人件費にのみそのツケが押し付けられてきました。府職労は、財政危機を作り出した真の原因と責任を明らかにし、その原因にこそメスを入れることを求めます。

●職員・家族の生活保障は使用者知事の責務

新知事は、知事選出馬当初から職員の人件費削減を目玉にしてきました。
しかし、府職員の賃金は知事選挙のたびに政治的道具に使われ、24月昇給延伸も回復されず、マイナス勧告以外は完全実施さえされず、一般職、教員、警察職員とも全国最低水準にまで落ち込み、現在も7割を超える職員が昇給もない状態に置かれています。そうした中にあっても、すべての職員が公務員としての自覚と使命感を持ってこれまでも自らの職務に全力をあげてきました。
職員の賃金は財政の調整弁ではありません。大阪府民のために働く公務員であるとともに、それぞれに家族を持つ労働者であり、その生活を保障することは使用者としての重要な責任です。赤字を理由とした際限ない賃金カットを知事が行うのであれば、府下の全労働者の賃下げの口実となり、さらには大阪経済の活力をも低下させます。
あわせて、賃金・労働条件は労使交渉により決定することが近代的労使関係の原則であり、勤務条件条例主義の下にある府職員にあっても、大阪府当局は労使協議を誠実に行い、その合意に基づき条例提案を行うべきものです。
府職労は互助会補助金全廃など一方的な労働条件改悪方針の公表に抗議するとともに、労使協議ルールの厳守を求めます。そして、これ以上の不当な賃金削減に対しては、全職員の声を結集し、断固としてたたかうものです。

●住民主権・地方自治に基づく府民福祉の拡充こそ首長の役割

新知事は、図書館以外の府立81施設を「不要」として廃止・売却、出資法人は4法人を除き民営化検討の指示を行っていますが、それぞれの設立経過と公的施設としての府民的必要性を検討することなく、「持論」を根拠に府民の財産の「廃止・売却」を公言することは重大な問題です。
さらに、新知事は岩国市の住民投票に対し、「国政における防衛策に異議をさしはさむべきでない」などと批判しましたが、これは地方自治と住民主権を真っ向から否定するものであり、到底容認できるものではありません。
新知事自身がどのような思想を持っていたとしても、その発言は府民を代表するものである以上、地方自治の原則と主権者である住民の意思、権利を踏みにじることは許されません。基地問題だけでなく、医療、年金、最低賃金など国策に対して府民の声をしっかりとくみ上げ、はっきりとものを言うことこそが地方自治体に求められることです。
府職労は、財政危機を理由にした府民福祉の切り捨て、後期高齢者医療など府民にさらなる負担を押し付ける国策に断固として反対するとともに、医師・看護師確保、乳幼児医療助成や国保料引下げ、介護助成、高校授業料引下げなどの府民要求の実現へ、全府民と共同して奮闘するものです。