フレックスタイム制度=4週間単位の勤務時間の割振り変更 労働基準法の原則を守り「本人の自主的な申請の厳守」を確認

 労働時間は1日8時間以内、時間外勤務は手当支給が大原則

 8月27日、府職労は7月30日に提案のあった「フレックスタイム制度の導入について」折衝を行い、府職労の見解を示すとともに、3点について府当局と確認し、導入にあたっては確認事項を遵守することを求めました。

フレックスは公務職場になじまない

 いわゆるフレックスタイム制度は、労働基準法第32条の3により「始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねる」と決められています。しかし、この条文については地方公務員への適用が除外されています。
 今回提案された内容は、労働基準法32条の3によるフレックスタイム制度ではなく、32条の2による「1か月以内の勤務時間の割振り変更」にほかなりません。
 労働基準法の趣旨からもフレックスタイム制度が公務職場にはなじまない制度であると言えます。
 また、法的には「1か月以内の勤務時間の割振り変更」は使用者の権限でできることになっており、労働者の自由は保障されていないという問題点があります。
 今回の提案では「育児や介護による時間的な制約を抱える職員が柔軟に働けるようにする」「繁忙な時期に合わせた勤務時間を決められることによる長時間労働の是正等の課題解決に寄与する」との提案理由が挙げられていますが、後者の「繁忙期に合わせた勤務時間の設定」との考え方は容認できません。

長時間労働の解消には職員増が必要不可欠 

 そもそも「繁忙な時期に合わせた勤務時間を決める」ことは、長時間労働の解消にはつながらず、時間外勤務手当の縮減策に過ぎません。まして、そのような働き方を職員が希望するとは思えず、使用者にとって都合の良い働かせ方をしようとする狙いがあると言わざるを得ません。
 長時間労働の解消には、これまで長年にわたって府職労が要求しているように、繁忙期や災害時であっても十分に対応できる職員配置こそが必要であり「勤務時間の割り振り変更」で解決するものではありません。

育児・介護との両立には特別休暇等の拡充を 

  また「育児や介護による時間的な制約を抱える職員が柔軟に働けるようにすること」は、使用者である当局の責任です。
 保育特別休暇の復活、有給の育児・介護関連休暇等の特別休暇の拡充や通勤時間の短縮などをまず行うべきです。

緊急時の対応や府民サービスの低下も懸念

 今回の提案ではコアタイムを10時~15時としていますが、フレックスタイムの利用者が増えれば、コアタイム以外の開庁時間に出勤する職員が減ることによって出勤している職員の負担が増え、窓口職場や府民対応職場では、府民サービス低下につながる可能性が否めません。また、コアタイム以外の時間帯に緊急対応が必要となった場合に支障がでることも危惧されます。

フレックスへの誘導や推奨はあってはならない

  以上の基本的な見解を踏まえ、府職労は府当局と次の3点(左表参照)を確認し、「フレックスタイム制度」の導入についてはやむを得ないと判断しました。
  また、引き続き、職員の長時間労働の解消のため、職員増や健康被害の防止のための「勤務時間インターバル制度」導入などを求め、取り組みを進めます。

【確認事項】

1 労働基準法では1日の労働時間は8時間以内と明確に決められており、いかなる場合であっても、それ以上働かせた場合は、割増の時間外勤務手当を支払わなければならないのが大原則である。「フレックスタイム制度」の導入によって、この原則を変えるものではない。

2 提案理由には「繁忙な時期に合わせた勤務時間を決められることによる長時間労働の是正等の課題解決に寄与する」と書かれているが、それは労働者側の自主的な意志によるものでなければならない。「フレックスタイム制度」の利用は、職員の自主的な意志による申請があった場合にのみ、適用されるものであり、所属長やグループ長など上司から同意を促したり、推奨したりすることはあってはならない。

3 勤務時間管理を徹底し、時間外勤務(止むを得ず勤務時間前の業務があった場合や休憩時間が取れず振替えもできなかった場合を含む)が発生した場合は、短時間である場合や事前申請ができなかった場合であっても、時間外勤務手当を支給すること。

2021.08.30 フレックスタイム制度

ページトップへ