パンチ島田のさすらい放湯記

七味温泉 山王荘

その昔、自然湧出していた成分の異なる七つの温泉の湯量が少なかったが故に混合して利用したことからこの名となったとの由。現在は後年掘削した新七味温泉の源泉も使っている。群馬との県境に近い松川渓谷の最深部にあり、漸く昭和三十六年に電気が通じたという秘湯。四軒あった宿は一軒が廃業、別の一軒がこの日帰り施設にリニューアルされた。日によって色合いが変わるという緑白色の濁り湯はやや熱め。辺りは硫化水素臭が漂い、山と渓谷に抱かれた露天風呂も、新しくなった板張りの内湯も情趣に富む、絵に描いたような「山のいで湯」である。

※温泉情報

①宿泊施設・〇二六(二四二)二六二七

②長野県上高井郡高山村牧二九七四―五三(JR長野電鉄長野線須坂駅からタクシーで四十分)

③600円

④低張性―中性―高温泉・含硫黄―カルシウム―硫酸塩泉(硫化水素型)、神経痛・筋肉痛など

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(島田祐輔)

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