パンチ島田のさすらい放湯記

瀬波温泉 磐舟

源泉を汲み上げる何本かの櫓から濛々と湯気が立ち上る温泉街は、明治後半の石油の試掘中に湧き出した熱湯に近い高温の湯から始まり、新潟県内でも屈指の湧出量を誇る。道を挟んだ向かいにある大きな旅館の姉妹館となっているからか、日帰り入浴を前面に出しているこの宿では、やや長い階段を昇って辿り着く浴室の露天風呂から日本海が望めるので、やはり夕陽の時間に浸かりたい。加水で温度を調節するため本来の石油臭は感じられないが、薄く黄色がかった湯は源泉かけ流し。玄関の軒下に吊り下げられた塩引き鮭は、「鮭のまち」村上の風物詩である。

※温泉情報

①宿泊施設・〇二五四(五〇)七四八八

②新潟県村上市瀬波温泉三丁目二-三〇(JR羽越本線村上駅から新潟交通観光バスで「瀬波三丁目」下車すぐ)

③七百円

④低張性-アルカリ性-高温泉・含硫黄-ナトリウム-塩化物泉、神経痛・筋肉痛など

公式サイト https://www.taikanso.senaminoyu.co.jp/bansyu/

(島田祐輔)

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