【 府職労 第102回定期大会 】心がほっと温かくなる労働組合をめざそう

チャレンジが受け入れられる 小さな声もしっかり受け止める ありのままの自分が大切にされる

心がほっと温かくなる労働組合をめざそう

 

12月15日、府職労は「あなたの声が大きな力に Save Life and Happiness」をスローガンに、第102回定期大会を開催しました。

 

大会は小松委員長のあいさつの後、できるだけたくさんの人と交流することを目的に「出会いのワーク」を行い、3つのテーマ(①今の気持ち、②最近うれしかったこと、③私が幸せを感じるとき)について、テーマごとにグループを変えて交流しました。
議長に渡部代議員(土建支部)を選出し、動画やスライドを使って各議案が提案されました。その後、11支部・労組が発言し、3人グループでの感想交流も行いました。その後のグループワークでは、職場で起きている問題や困ったことを話し合いました。
執行部を代表して「まとめ」を行った塚元副委員長は「労働組合が声をあげることができるのは、みんなが労働組合に加入し、できる範囲で力を発揮しているから。労働組合はみんなのチャレンジが受け入れられ、小さな声もしっかり受け止め、ありのままの自分が大切にされる、心がほっと温かくなるようなところにしたい。知識や経験が豊富で、難しいことを知っているスーパーマンのような人にお任せするのではなく、経験や知識がなくても、お互いに気持ちを共有し合うことができて、何でも気軽に相談できるような労働組合をめざしていきたい」と話しました。
大会の最後はグループごとに「大会の振り返り」をして、参加者みんなが「アクションペーパー」を提出し、池田副委員長のあいさつで閉会しました。

 

 

各支部の発言

声をあげることで職場環境を変えていこう

野上 亜弥さん(はびきの医療センター支部)

看護師が少ない中、次々と救急患者が搬送されたが対応しきれず、このままだと患者の命が救えないという恐怖を感じた。現状を訴えても「この稼働率では仕方ない。どこも忙しく公平に考えている」といった返答。いつ大きなミスが起こってもおかしくはない。このような実態を改善させるために、新執行部体制で声をあげていく。

 

業務量に見合った人員配置を

池辺 勇人さん(府税支部)

本来定数増で措置すべき新たな行政需要や重点事業の人員を他部局の人員削減で賄おうとすることは、恒常的に行政運営の安定性や継続性を求められる既存行政部門を切り捨てるもの。職員基本条例と定数管理目標で総定数を制限する異常な問題がある。柔軟であるべき行政運営を否定する職員基本条例廃止の運動を広げよう。

 

欠員補充は府当局の責任

内田 紘子さん(教委支部)

労働組合の要求が実現し、司書の新規採用が続いている。しかし、予期せぬ退職で年度当初からの欠員が頻発している。最低限の定員も満たすことができないことは当局の責任放棄である。
長期ハラスメント問題について、当局が非を認めたことは一定の成果が出たもの。支部としても、当局対応を引き続き見守っていきたい。

 

福祉施設現場に必要な看護師配置を

松本 一己さん(福祉支部)

児童や障がい者の入所施設には、それぞれ1人~2人の看護師がいるが、業務が多忙・過酷になっている。服薬や通院の支援・健康管理等医療面の業務を1人の看護師が担わねばならず、コロナ感染者が出た時の対応、感染予防の際、看護師の負担が大きい。休日も出勤や電話での対応相談がある。複数配置で常駐体制が必要。非常勤看護師の単価が低く、募集しても応募がない。正規職員を採用し配置すべき。

 

安心して働き続けられる環境を

谷 優さん(土建支部)

職員の意欲向上のためとされている評価制度(相対評価)は、実態にそぐわず意味を見出せない。モチベーションアップに明確に直結するのは賃金アップである。いろいろな休暇制度があるが、職員が少なく、取得しにくい実態がある。若い職員の離職も多く、大阪府に希望を見出せないとの話を聞く。若手職員が働きやすく、働き続けられる環境の整備、余裕のある人員の配置を要求していきたい。

 

病院職場の人員増を

菊本 浩子さん(急性期・総合医療センター支部)

急性期総合医療センターへのサイバーテロにより、電子カルテをはじめ全てのシステムがダウンし、全ての情報がなくなってしまった。それでも診療は続いており、患者から病名や処方された内服等を聞き取り、紙カルテを作成するという想像を絶する作業が行われている。外来でも病棟でも人が足りない状況が続いている。職員配置数を見直すよう訴え続けたい。

 

職場で労働組合の存在と魅力を知らせよう

西野 健造さん(総務農林支部)

私たち役員は困難だからといって労働組合を投げ出すわけにはいきません。私たちは大阪府職員が安心して働き、暮らせる勤務労働条件を掲げ、その思いの先頭に立つ労働組合です。労働組合に結集している組合員が高い目的意識を共有し、それぞれが組合員を拡大していけるよう総務農林支部は引き続き奮闘する。

 

研究所移転統合に伴い労働条件改善求める

柿本 幸子さん(大阪健康安全基盤研究所職員労働組合)

大阪健康安全基盤研究所は森ノ宮の新施設へ移転される。あわせて組織も改編された。職場環境が大きく変わるので、さまざまな問題が生じると思うが、労働者を守る組合として、一つひとつきちんと対応していきたい。来年度も新規採用があるので、今年度に引き続き、加入を呼びかけたい。

 

身近で頼りになる労働組合にしたい

羽渕 友梨さん(国際がんセンター支部)

私は「組合に入ったとしても何も変わらない」と思っていましたが、組合員の声を代弁し、職場環境の改善のために、毅然とした態度で交渉するのをみて感激したのを覚えています。採用4年目ですが、今年度の役員選挙で支部長になりました。「私には絶対できっこない」と思っていましたが、職場環境をもっとよりよく変えていきたい、みんなが働きやすい職場を作りたいと思うようになりました。みんなで協力し、話し合いと情報共有を大切に、自分たちのやり方で進め、身近に感じ、頼りになる存在になりたい。

 

コロナ禍での支部の取り組みについて

中森 貴大さん(土木現場支部)

職場に依拠した活動をめざし、組合員の声を聞き職場環境を改善したり、36協定を締結し時間外勤務の削減をめざしている。支部でのレクリエーションも開催し好評を得た。職場活動を見える化し、労働組合の必要性、仲間づくりの取り組みを行っていきたい。

 

組合員を増やし、職場の問題解決に取り組む

植村 亜由さん(健康医療・保健所支部)

保健所のコロナ対応の夜間持ち帰り電話問題について、一言要求カードに取り組んだ結果、保健所職員の半数を超える317名の声が集まり、それを提出し、部との交渉を続けている。各職場の組合員が声かけを続け、多くの組合加入があった。スキルアップ勉強会や共済説明会の開催等の工夫をこらして加入呼びかけをしていきたい。

 

 

 

文書発言

 

環農水研労組の活動と役割

山本 勝彦さん(環境農林水産総合研究所職員労働組合)

働きやすい職場づくりと府民本位の環境農林水産行政を支える研究所の機能を発展させることに取り組んできた。人事評価の昇給への反映の廃止、契約職員の処遇改善、通勤不便地を考慮した勤務時間の柔軟化、トイレなどの施設の改善などを勝ち取ってきた。独法化されて10年が経ち、法人化後採用の職員が増えている。何とか研究所に組合の核を作れるよう取り組みたい。

 

中小企業に必要とされる研究所をめざす

渡辺 義人さん(産業技術総合研究所職員労働組合)

大阪産業技術総合研究所は工業系の公設試験研究機関として中小企業の技術支援を行っている。原材料や光熱水費の値上がり、人手不足等で中小企業の経営環境が厳しさを増しているもと頑張っている中小企業の技術的な支援を担っている。職場環境を少しでもよくすることで、利用者である中小企業の方に必要とされる研究所をめざしたい。

 

 

参加者の声
(アクションペーパーに記載された感想を抜粋)

労働組合の必要性を再認識できた

・自身の職場には年齢の近い人があまりいないので、今回の大会で年齢の近い人の職場の話を聴けて良かった。
・他の支部の人と交流でき、話が聞けてよかった。組合の存在意義を再確認することができた。
・久しぶりに対面で多くの人とお会いできて良かったです。コロナが流行してから、活動に参加する機会がなく、閉鎖的な気持ちになっていましたが、今回有意義な時間をすごすことができました。
・若い人が役員になった思いを語ってくださったのがよかったです。今まで地道に積み重ねてきた職場活動がまちがっていないとあらためて思いました。
・若い人の発言もあり、少しずつ世代交代していっていることを感じて頼もしく思いました。
・さまざまな職場の実態を知り、厳しい状況の中で、工夫して活動していることがわかった。
・あらためて労働組合の必要性を認識した。過去から現在、そして未来へとつながる働く場所と働く仲間がいて、支えられてきたことに感謝します。

労働環境改善のために力合わす姿に感動

・大変な業務の中で、労働環境の改善のために力を合わそうとされている姿に感動しました。堅くて長い会議をイメージしていましたが、映像やグループワークを上手に取り入れて定期大会のイメージがガラッと変わるものでした。
・各職場での問題をきき、新たな気づきやそれぞれの職場での苦悩を知り、組合の必要性を新たに感じました。
・さまざまな職種の人の話をきいて、困っている、しんどいと思うことが自分だけではないことに気付かされました。またどの職場でも働きにくさが生じていることをあらためて聞いて学ぶことができました。
・各職場の方の実際の生の声が聴けて大変良かったです。受動的ではなく、能動的で良かったです。
・女性の参加が多くて良かった。
・保健所の実態を生の声でグループワークの中で聞けた。コロナの中、最前線で頑張っている人が、自身の身体・精神をすり減らしている状況をつくっている組織・当局を許せないと憤りを感じた。若い世代の活躍が見ることができた。
・いろんな職場の悩みや日頃思っていることを聞けて良かったです。人の話を聞いて、自分の意見を言えて良かったです。どこの職場も年休がとれない、休みにくいことがよくわかりました。もっと要求を実現できるようにしないといけないと思いました。

たくさんの人と話せて楽しかった

・府職労の定期大会にはじめて参加しました。組合活動の報告等を聞き、職場環境改善に向けて働きかけてくださっていることを実感しました。他の職場職種の人の話を聞けてとても良かったです。自分の職場環境はどうなのか?おかしなルールではないのか?と客観的に見られるきっかけになりました。
・午後からコンパクトな時間で開催され、会場も広く感染対策しっかりとられていました。チェックインでは短時間で多くの人と話ができ楽しかったです。各支部からの発言に対して感じたことや、印象に残ったことを共有できてよかったです。
・自分の職場以外の職場でも、人員不足・長時間労働がある現状をお聞きし、自分一人だけではないと思い元気になりました。組合がめざしていることがよく分かりました。職場で困っていたり、悩んでいる人に寄りそえる組合活動に期待しています。
・大会発言が職場の困難な発言だけではなく、元気になる話、応援したくなる話、そうしないといけないよねの話、いろんな話が聞けたことがよかった。
・チェックインで最初、いろんな人としゃべってウォーミングアップできてよかった。
・各支部の困難な状況から、どう乗り越えようとしているのかといったとりくみ内容を聞くことができ、元気もらえました。やはり各支部の発言が聞ける場ってうれしい。
・がんセンターの若い役員の話や土木現場のレクリエーションの話をきいて、頑張っているんだなと元気が出ました。グループワークでは、保健所の大変さを他支部の人に聞いてもらって、共感してもらえて仲間っていいなと思いました。

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