パンチ島田のさすらい放湯記

踊鹿温泉 天乃湯

簡素な平屋のプレハブはかなり年季が入っていて、「営業中」の看板を見てもなお廃業を疑ってしまう。露天風呂はなく、適温に加温した浴槽と加温しない源泉かけ流しの水風呂が並ぶだけの施設だが、地元の常連客で予想を遥かに上回る繫盛ぶり。茶色の湯の花が舞う濁り湯は、微かに土臭い金気臭があり、マンガンと鉄分が由来の薄い焦げ茶色を呈するが、脱衣所の飲泉は無色透明。ラドンの含有量が県内二位とされ、長湯を避けよとの掲示がある。温泉に恵まれた岩手県でも奥羽山脈から離れるに連れてめっきりその数は減り、この辺りでは貴重な存在。市街地にある「秘湯」かも?

※温泉情報

①入浴施設・〇一九八(六二)一一二二

②岩手県遠野市青笹町糠前九地割四―一(JR釜石線遠野駅から岩手県交通バスで「松山」下車徒歩一分)

③七百円

④低張性―中性―冷鉱泉・単純弱放射能泉、冷え性・神経痛など

公式サイトはありません

(島田祐輔)

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