パンチ島田のさすらい放湯記

鹿野温泉 山紫苑

司馬遼太郎が「えも言えぬ気品をもった集落」と著書に記した町並みは、戦国大名亀井氏による城下町。鹿野の名は勇将山中鹿介に由来するという。温泉は戦後に開発され、湯量には比較的恵まれているが、この公営国民宿舎の他に宿は一軒のみ。目の前にある元湯から引く湯は、無色透明で柔らかく、肌に優しいことから「おんな水」と呼ばれていて、地元の常連に好評。源泉は熱いので加水してかけ流しにしている。施設の老朽化は否めないが、二年前に大浴場を改修。男女日替わりの「堀の湯」と「大石の湯」は、日本庭園に設えた露天風呂で、癒しの空間。四階の展望風呂は蛇足か(笑)。

※温泉情報

①宿泊施設・〇八五七(八四)二二一一

②鳥取県鳥取市鹿野町今市九七二―一(JR山陰本線浜村駅から日ノ丸バスで「山紫苑前」下車すぐ)

③五百二十円

④低張性―弱アルカリ性―高温泉・単純温泉、神経痛・筋肉痛など

公式サイト https://www.sanshien.jp/

(島田祐輔)

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